あなたのことは絶対に好きになれない!
「は、はい」

「どうしたの? ボーッとして。つまらない?」

「い、いえっ!」

しまった。合コンの場で、しかも幹事さんの前でボンヤリしてるのはさすがに失礼だったよね⁉︎

焦る私とは対照的に、田口さんはにこやかで。


「気にしなくていいよ。どうせ吉山に無理矢理連れてこられたんだろ? 吉山、昔から強引なんだ」

私の隣にいる吉山さんには聞こえないよう、田口さんは小声で言う。
そんな様子がおかしくて、私は小さく笑った。

感じの良い人だな。優しそうだし。

男性が苦手な私がこんな風に感じるのは珍しいことだった。


……でも。


「俺、久美香ちゃんの隣に行ってもいいかな?」

「え?」

私が答えるよりも先に、田口さんは腰をあげ、私の隣に座り直した。

…….なんだか距離がやけに近い。肩が当たってるし。
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