あなたのことは絶対に好きになれない!
その後、オウスケくんに言われた通り、水やりを終えてからすぐに会社を出た。
まっすぐ家に帰る気にはなれず、会社の駅近くの商店街に立ち寄り、本屋や雑貨屋で時間を潰す。
でも、楽しい気分にはならない。
今頃、オウスケくんと朝比奈さんは……って、そればかり考えてしまう。
泣きたくなる。
意味のない買い物をしていても気晴らしにはなるず、ますます虚しくなるだけだ。
そろそろ帰ろうかと思い、商店街をちょうど出たところで、
「久美香ちゃん?」
聞き覚えのある声に振り返る。
「深央ちゃん!」
笑顔で手を振ってくれている深央ちゃんがそこにいて、私は思わず駆け出す。
「深央ちゃん、どうしてここに?」
「仕事終わりよ。久美香ちゃんも?」
「うんっ」
思わぬ偶然に嬉しい気持ちが溢れ出る。
……でも、すぐにオウスケくんのことを思い出し、暗い気持ちになる。
「久美香ちゃん、どうかした? 元気ないじゃん」
「そ、そんなことないよ」
「誤魔化しても無駄だよ。分かるんだから」
ああ、深央ちゃんは昔からそうだ。私が悩んでいたり悲しくなっていたりすると、すぐに気付いてくれる。
だけどその理由をしつこく聞いてきたりはせず、
「気晴らしに、これから一緒にご飯行かない?」
と誘ってくれる。
「うん、行く」
深央ちゃんと話したら、オウスケくんへのモヤモヤしたこの気持ちも少しは晴れるのかなぁ……。
それは無理かも。
だってこんなにオウスケくんのことばかり考えているし……。
だけど、少しは楽しい気持ちになりたいのも事実だった。
「よし、じゃあ行こう。
央介も一緒だけどいいよね?」
……ん?
まっすぐ家に帰る気にはなれず、会社の駅近くの商店街に立ち寄り、本屋や雑貨屋で時間を潰す。
でも、楽しい気分にはならない。
今頃、オウスケくんと朝比奈さんは……って、そればかり考えてしまう。
泣きたくなる。
意味のない買い物をしていても気晴らしにはなるず、ますます虚しくなるだけだ。
そろそろ帰ろうかと思い、商店街をちょうど出たところで、
「久美香ちゃん?」
聞き覚えのある声に振り返る。
「深央ちゃん!」
笑顔で手を振ってくれている深央ちゃんがそこにいて、私は思わず駆け出す。
「深央ちゃん、どうしてここに?」
「仕事終わりよ。久美香ちゃんも?」
「うんっ」
思わぬ偶然に嬉しい気持ちが溢れ出る。
……でも、すぐにオウスケくんのことを思い出し、暗い気持ちになる。
「久美香ちゃん、どうかした? 元気ないじゃん」
「そ、そんなことないよ」
「誤魔化しても無駄だよ。分かるんだから」
ああ、深央ちゃんは昔からそうだ。私が悩んでいたり悲しくなっていたりすると、すぐに気付いてくれる。
だけどその理由をしつこく聞いてきたりはせず、
「気晴らしに、これから一緒にご飯行かない?」
と誘ってくれる。
「うん、行く」
深央ちゃんと話したら、オウスケくんへのモヤモヤしたこの気持ちも少しは晴れるのかなぁ……。
それは無理かも。
だってこんなにオウスケくんのことばかり考えているし……。
だけど、少しは楽しい気持ちになりたいのも事実だった。
「よし、じゃあ行こう。
央介も一緒だけどいいよね?」
……ん?