キミと初恋。
えっ、なんで? なんで今さらメッセージ?


誰かと間違って送ったとか……? うん、それは大いにありえる。というかむしろ、それ以外ありえない。

どうする? 返信すべき? でも間違ってるなら返信して教えてあげた方がいいよね?

でも、もう半年近く話してないし、ましてや連絡も取ってないから、なんていうか……返しにくい。


む、無視してもいいかな……? むしろ既読つけないで気づかれるまで放置しててもいいかも。なかなか返事がなければおかしいと思って画面確認するでしょ。もしくは送信先の人もおかしいと思って連絡するかもだし。

うん、そうしよう。それがいい。


そう思った矢先だった。


「うわぁ!」


思わず声をあげてしまった。
だって今度は電話がかかってきたから。


画面には再び“青井颯太”の文字が浮かび上がってる。


な、なななっ、なんで?!


私は慌ててケータイをポケットに入れた。相変わらずバイブレーションが私のポケット内でブルブルと震えてる。けど、私はそれに気づかないフリをして、水場に向かった。

花に水をあげようと、そう思って。


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