恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
「あ。お湯張ってくれてる」
身体を流してから浴槽に入ると、少し身体の緊張が解れた気がした。
同時に、振り回されてぼんやりと蕩けてしまっていた頭の中も、少しばかり冷静さが戻ってくる。
「あじみ……」
ってなんだろう。
いきなりがっつかない、て、つまりそういうことかな。
最後までは、しない、っていう。
お湯の中で、両腕を伸ばして爪先で組み合わせる。
爪先から徐々に視線を戻せば、自然目に入るのは自分の胸元で。
…………み、魅力が足りないのかな。
さ、サイズ? それは今からじゃどうしようもない……
ここに来るまで、ずっと緊張した、少し怖いと思ったことも正直認める。
でも、それは嫌だとかそういう、ものじゃなくて。
寧ろ、飛び込むための心の準備というか。
……味見、とか。
そんな風に引かれると、ちょっと、むっとする、というか。