恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
「どこで飲むの?」
「あっ、ちょっと待ってください! ラインでお店のホームページ回って来てました!」
「じゃあ後でいいからそのURL俺にも送っといて」
ちょうど話に区切りのついた辺りで、廊下で足音を聞く。
誰かが出勤してきたのだろう、目を見合わせてふたりの時間はおしまいだと確認すると、ちゅっと彼が軽く唇を啄んだ。
「じゃあね」
と言って背中を向けた彼に、小さく手を振って見送る。
私も仕事の準備をしなきゃいけないけど、一緒に出るのも恥ずかしいし時間差ある方がいい。
ふたりで飲んだカップを手に流しに向かうと、廊下から東屋さんと糸ちゃんの話声が聞こえてきた。
どうやら出勤してきたのは糸ちゃんだったらしい。
「早いな糸井」
「いやお前に言われたくないわ……やらしー、給湯室でふたりで何やってんの?」
「煩い」
「俺もコーヒー飲みにいだだだだだだだだだ!」
ふたりでいたことはまあ当然の如くバレバレなようで……って、東屋さん何したんだろう。
カップを洗いながら、悲鳴が遠ざかっていくのを聞いた。