恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】



する、と横髪をくすぐる感触に、目を開いて隣を仰ぎ見る。
追いついた彼が、ハーフアップにまとめた私の髪を撫でていた。


「髪、解けてきてる」

「あ、ありがとう」


雲ひとつない、真っ青な空を背景に、少し伏せた瞳の彼に思わず見惚れていたら。
彼の目線が、髪から私に不意に逸れて、見つめ合う。


ふんわりと、青空に花びらが散る幻影を見る。
もう、横顔なんかじゃなくて彼の瞳は真っすぐに私を見つめ、微笑んでいて。


「かずくん、大好きです」


舞い散る花びらはきっと、未来の私たちのための祝福なのだと、心底からそう思えた。



END


< 310 / 310 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:804

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

もう一度 恋をするなら
  • 書籍化作品

総文字数/52,762

恋愛(オフィスラブ)58ページ

表紙を見る
あなたの愛は重すぎる

総文字数/124

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る
エリート外科医は最愛妻に独占欲を刻みつける
  • 書籍化作品
[原題]今夜、君は俺の腕の中

総文字数/119,762

恋愛(純愛)185ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop