だからそれは、愛じゃない。




 『朱里! お前!!』と怒鳴る祐樹を無視して、鶴橋くんを見つめる。


 ………鶴橋くんだけを。


 聞き耳立てていた事を謝らない上に、いきなり告白だなんて。こんな非常識な私なんて、フられても当然だけど……



 でも今じゃなきゃきっと、言えてなかった。
 根拠はないけど、そんな気がする。



 勢いで告白したはいいけど、やっぱり返事が怖くて目を瞑っていると、

「………朱里ちゃん、目開けて」


優しい声で私に語りかけてくる鶴橋くん。



 恐る恐るうっすらと目を開けると、


「いいよ。付き合おうか」


そう言い、私にニコッと微笑んでくれた。



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