【中編】彼女様は甘い味。




あたしの頭を真っ二つに捕らえた恵ちゃんのスペシャルチョップ。

…これがまた痛い。


「にょ、にょ…」

そして意味深なこの声。



「…奏音っ!?」


「心配しすぎだって…、ホラ全然元気…」



バタッという鈍いそんな音。

するとベッドにヒュルル…、と萎むように倒れこんだ奏音。


「全然、元気?」

嫌味な表情を恵にすると結衣は手の平をチラチラと奏音の目の前で揺らしてみる。


応答は…。ないようで。



これはまたいつもの“気絶”もしくは“失神”なのであろう。


「…あ、もしかしてあたしのせい?」

薄っすらと苦笑い表情のまま『アハハ』とひたすら無理に笑い続ける恵。


笑い事ではないだろう。



大体、奏音も奏音。

いつもこう何故よく分からない時に倒れこんでしまうのだろうか?



それにライブの時が初めてではない。らしい…


これはある意味、特技として受け止めてもいいかもしれない。




そして奏音は再び違う世界へとユラユラ向かっていった。


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