二人だけの秘密
「これ、かわいい」

美希さんが顔を赤くし、棚から白いうさぎのぬいぐるみを手に取った。その白いうさぎのぬいぐるみは目を瞑った形をしており、男性の僕でもかわいく見えた。

「欲しいの?」

僕は、短く訊いた。

「うん」

コクリとうなずいて、美希さんは首を縦に振った。

「じゃぁ、買ってあげるよ」

「ほ、ほんとうですか?」

それを聞いた美希さんは、目をキラキラさせた。
< 145 / 206 >

この作品をシェア

pagetop