二人だけの秘密
「………」

僕は、辺りを見回した。

僕の周りには父親がいて、母親がいた。そして、白衣を着た先生たち。でも、

「美希さん………」

僕の呟いた名前の人は、ここにはいなかった。

琥珀色の世界で美希さんからもらった、白いうさぎのぬいぐるみとピンクのクマのぬいぐるみが、サイドテーブルの上に置かれていた。

「僕は、ずっと君のことが好きでした」

彼女が残したぬいぐるみを手に取って、僕はずっと寄せていた想いを口にした。
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