幼なじみじゃ、なくなった夜。





「え、そんな端っこ座るの~?」



「は、はい。私隅っこ好きなんで…」




ひっそりと一番端っこの席に腰かけた私の隣に、なぜか座ってくる子犬先輩。




「…や、あの、何でここですか?」



絶対騒ぐの好きそうだし、もっと真ん中に行けばいいのに。



「え~?だって君ともっとお話したいし」



「わ、私と?」



「うん♪今日は君にきーめたっ♪」



「はぁ…?」




謎だ…。



チラ、と榎波の方を伺うと、榎波は私に気付いているのか、いないのか…相変わらず足立さんと話している。




…なんか心なしか距離近くない?気のせい?




「何ガン見してんの?」


「え?」



子犬先輩に視線を追われそうになって、慌てて逸らした。




「なになに、イケメンでもいたー?」



「違いますよ、ていうか先輩、何飲みます?」



「んー?じゃぁカルーアミルクで」




おっと、顔だけでなく飲むお酒まで可愛いのか…。





< 117 / 162 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop