極甘求婚~クールな社長に愛されすぎて~
手を勢いよく振って否定する。

でも否定するのも変じゃないかとも思えてきた。
だって私は気を引こうとしてるわけじゃないんだもの。
それにそんなことされて困るのは恋人がいる彼自身のはず…


「クク」
「え?」


なんで笑ってるの?
ほんの数秒前まで不機嫌そうに腕組みしていたくせに、なんで?


「悪い。冗談なのに真剣に考えてるから」
「冗談?冗談なんて社長が言うんですか?」


からかわれたことよりそっちの方が驚きだ。


「俺に冗談はおかしいか?」
「まぁ、そうですね」


とてもじゃないけど冗談を言うようには見えない。


「それに社長には恋人がいるんですよね?恋人がいながらああいう冗談は如何なものかと思いますよ」


さすがに突っ込んだ話かな、とは思ったけど、勢いでプライベートな部分に踏み込んでみた。
すると案外簡単に答えてくれた。


「俺に恋人はいない。いたらこんな風にきみを登山に誘ったりしないよ。例えゴルフに負けたとしても。それに恋人がいるだなんて言った覚えも…ないよな?」


< 56 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop