ワケあって本日より、住み込みで花嫁修業することになりました。
「この際はっきり言うけどなぁ、俺はすみれと結婚したいくらい好きなんだよ、昔から!」

「え…………えぇっ!?」

投げやりに言われた告白にここがファミレスということも忘れて、大きな声が出てしまった。

けれどそれもそのはず。だってまさかそんなっ……! 一弥くんが私のこと、昔からずっと好きだったなんて。

ただ驚く私に一弥くんはがっくり項垂れ、深い溜息を漏らした。


「やっぱ気づかれていなかったんだ」

「だ、だって嫌いだって言われたし、それに私と一弥くんは従兄弟同志だしっ」

そうだよ、気づくわけがない。

「すみれ知らないの? 法律で従兄弟同士は結婚できるんだぜ?」

「で、でも……!」

「しかたねぇじゃん? ……好きな相手には素直になれねぇんだよ」

顔を背けぶっきらぼうに話す一弥くんに、なぜか胸が鳴ってしまった。

な、なんで私ドキドキしちゃっているの?

自分の感情に戸惑う間も、一弥くんは続けた。


「どうせすみれのことだ、ウジウジ悩んであいつに告白なんて到底できないと高を括っていた。……だから一年間留学して勉強して、自分に自信をつけてからすみれに告白しようと思っていたんだ。なのになんだよ、俺が留学中にあいつと婚約とか」

そう言うと私を見据えた一弥くんに、ビクッとしてしまう。
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