君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
教師である優葉にとって、和泉は生徒だ。
それだから、優葉は、和泉の様子を気にかけてくれた。 そして、和泉が笑えば優葉は、心からそれを喜んでくれたーーー。
(分かっていた………はずなのに)
ーーー教師である優葉と生徒である和泉は、お互いを"思う"心構えが違うと。
優葉は、生徒である和泉を心から大切にしてくれていた。
しかし、和泉が望んだのは………優葉に愛される事ーーー。
それは、同じ"思い"でも大きな違いで、和泉と優葉のその"思い"の違いは二人の距離を決定的なものにした。
(近くて、遠いーーー)
ーーー和泉にとって、優葉は、一番近くにいるようでいて一番遠かった。
しかし、それでもーーー
「好きだ………ッ、 誰よりも、何よりもッ………。 優葉ーーー………」
和泉の心の奥底から、絞り出された本当の想いは………、夕暮れに染まる夏空の中で、 ほんの少し温かなそよ風と共に空へと静かにさらけ出されたーーー。
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「優葉? ーーー優葉? 部屋をあけなさい? 体調はどうなの?」
ーーー和泉の事があってから、数日後。
優葉は、誰と会う事もままならならず、自身の部屋にほとんどの時間、閉じ込もっていた。