君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「好きなのっ………、李人君っ……、好きっ………」
優葉は、溢れ出した李人への想いを伝えようとーーー涙ながらに何度もそう李人に言う。
そして、李人は、そのような優葉の想いを聞いた途端、大きく目を見開いた。そしてーーー
「………ッ、 優葉ッ………!」
「………っ、 んっ………!」
李人自身も、 その瞬間、優葉への想いが溢れ………気付けばまた、李人は優葉を強く抱き寄せると深く唇を重ね合わせていたーーー。
一方の優葉も、どうにかして李人に対する深い想いを伝えようとし、李人を思い切り強く抱きしめながらキスを受け入れていた………。
「夢みたいだ………。 優葉が、俺の事を好きだと言ってくれたなんて………」
そして、李人はどこかその瞳に涙を滲ませながら、今までに優葉が見たことがないほど顔をくしゃくしゃにして笑いながらそう言った。
「李人君っ………」
そのような李人の姿を見て………優葉の心には、更に李人に対する愛しさが生まれ、また自然とその目から涙が零れだす。
そして、再び、李人は優葉の両手をふんわりとその手で包んだ。 そして、李人は柔らかだがーーー意思の強い眼差しを湛えた目で優葉を見つめ
「ずっと………ずっと大事にする。 だから、優葉。
ーーー俺の………恋人になって?」
甘美な自身の願いを………優葉に告げたーーー。