君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
そして、 何か反応がないかと李人が優葉とのトーク画面を開いたーーー時だった。
「………!」
一気に今まで李人が送信した優葉宛のメッセージが既読になり、李人は驚きで息を呑んだ。
そして、このチャンスを逃すまいと即座に新たなメッセージを李人は優葉に送信した。
"優葉! 今、このメッセージ見てるの?"
すぐ、それは既読になったものの優葉から返信がなく、次に李人は電話を優葉にかけたが、優葉からの応答はなかった。
『………絶対に、メッセージも電話も気付いてるはずだ。なのに、どうして………』
李人は、そう思い一瞬また落ち込んだもののーーー優葉と連絡が取れそうなこの機会を失ってはもう後がないと思い直した。
(………もうすぐで、 撮影も終わる。 そしたらまた、暫くは優葉に会えない。 このままだと、告白どころか優葉と気まずいままになる。それだけは、どうにかしないといけない)
そう感じた李人は、最後の手段に出ることにした。 それは、優葉の実家へ行き、優葉の姿を見るまでそこで待つことだった。
(実家なら、優葉に必ず会える。 多少、強引だけど仕方がないーーー)
そう思い、優葉へ、彼女の実家に向かう旨のメッセージを優葉に送信した李人は、すぐ様、自室を飛び出したーーー。