君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


李人がそう言って笑うと、優葉も安心しきったように微笑んだ。



ーーーこの笑顔を、早く自分だけのものにしたい。




そのために、埼玉にいるまでの間、できるだけ優葉の傍にいる。


李人は、昔と変わらぬ星空の下そう誓っていた。


しかし、そんな李人の気持ちなど知らない優葉は、今この時、大好きな李人と昔と同じ星空を眺められるだけで幸せだと思ったーーー。



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