君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


予想外の質問をされたのか優葉は慌てながらそう答える。

(………どんだけ鈍感なんだ)

この反応だと過去、誰かに想いを寄せられていたとしても、気付いていないだろう。

「………捕まえるなら本当に今のうちだね」

「えっ? 何か言った? 李人君?」

「ううん、何でも。 ………でもね、優葉も女の子なんだから。気を付けないとダメだよ?

俺が実家にいる間は、さっきみたいに守れるけど、普段はそうじゃないからね」

「う、うん………! あ、ありがとうっ………! でも李人君、どうしてあんなに強いの?」

「ああ。半年前、映画の撮影で空手の天才の高校生役をやったからね。技を死ぬほど叩き込まれたんだよ。優葉を守れて良かった」

「そっかあ………。やっぱり、李人君はすごいよ。ありがとう」

そう言って、微笑む優葉に李人はいつにもなく胸が高鳴った。

「綺麗だね………星空。李人君と観た時と変わらない。………またこうして、李人君と眺められて嬉しい」

「ああ………。 俺もだよ、優葉」
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