君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「………いい子じゃないか、李人」
「斉木さん………。 ありがとうございます」
「ありがとうございますっ………」
そう言い、頭を下げる李人と優葉を見て、斉木の胸は酷く痛む。
ーーー李人も優葉も、お互いを本気で想っている。
(なのに、どうしてこの2人はーーー)
斉木はもう一度、唇を噛まずにはいられなかった。
これからの李人にとって、その"事実"が、二人にとってまたとない足枷になると知った時。
自分は李人のマネージャーとして、どのような選択をさせればいいのか。
その答えは決まっているーーー。
だが、それを考えたらなお、斉木の胸は痛むのだった………。
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ーーー東京都 千代田区 某所
その日は、よく晴れた午前中であった。
大正時代から続く由緒正しい刊行社、株式会社 文芸社の本館には、日本を代表する週刊誌【週間文花】のオフィスも入っている。
そこに、一つのメールが届けられた。