君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

和泉がそう尋ねるように言えば、優葉はゆっくりだが意を決したように頷いた。

「………まず、あの女だけど。 知ってたよ。 先生と、橘 李人の関係を」

「えっ………!?」

「入学式の日に俺が何も知らないだろうと思ったのか言ってきた。 ………どうやって知ったのかは分からないけど」

「晴夏が………、なんで………」

思いもよらぬ事実に、優葉はただ驚愕するしかなかった。 

そうなると、晴夏は優葉と李人の関係を知っていながら、イトコ同士の恋愛などあり得ないと優葉の前で言っていた可能性がある。

優葉が思った通り、晴夏は優葉と李人を傷つけたかったのだろうか………。

そう思えば、優葉の喉の奥はひどく熱くなった。

「………それにね、先生。ひとつ加えて言いたいことがあるんだけど」

そう言い和泉はスマートフォンを操作し、あるものを見せた。

「これは………」

「そう。 ………今日の週刊文花の記事だよ。 この写真をよく見て」

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