君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「正解………?」

「………あぁ」

李人はもう一度、 回らない頭で斉木の言葉を咀嚼しようとする。 


"………優葉。 ………だからいらないよ、お前"



そう言って、優葉を残酷な言葉で手放したこと。 

………そして、 最後に見たのは優葉の心底、絶望している顔であったこと。 

(………全部、理解してやったことだ。 もう、優葉を悪質なマスコミや一部のファン、世間から守るにはそうするしかなかった。

俺たちがイトコ同士で付き合っていると公に晒されてては………今の俺の立ち位置では優葉を守れなかった。 

だから、俺がやったことは間違っていない。俺とのことで、優葉が泣くこともない………。 ………なのに)


「………てでしょうね」

「………李人?」


「………どうしてでしょうね。 頭の中では、これが正解だと理解して………あの日、優葉に会って……… 別れを告げたはずなんです。

なのに、どうしてこんなにも未だに………」
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