君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「ーーーッ!」

その和泉の眼差しに、 優葉の胸は大きく高鳴る。

(何………、これ。 私………変だ。 これじゃまるで………)

「っ、そのっ………」

「………先生」

「えっとっ………」

(どうしよう………。 どんな反応したらいいのか分からない………!)

優葉が言葉を詰まらせ目を泳がせていると、和泉はフっとまた曖昧に微笑んだ。 

「大丈夫だよ、先生」

「えっ………?」

「ちゃんと分かってるから。 ………先生が、誰を一番に想ってるか。 けど元生徒と後輩の立場として、アンタの願いは叶えてあげたいって思ってる。 だから、出かけるのもそんなに深い意味はない。 安心してよ」

「瀬名君………」

「………ね? さ、食べるよ。 冷めるから」

そう言い、和泉は何事もなかったかのようにハンバーグを食べはじめた。 


「う、うん………」

そんな和泉を見、優葉の胸はなぜか今度は酷く痛んだ。


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