君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


「優葉ちゃんは、和泉が好きなのよ!」

再び、有華にそう宣言され和泉は息を呑んだ。

「好き………」

(優葉が………俺を?)

ずっと、和泉が願っていたことで
しかし、いつもあり得ないと思っていたこと。 


ーーー優葉と李人。 

イトコ同士であり、そして強く愛し合っていた二人。

その絆を、優葉が李人をどれだけ想っていたかを和泉は散々目の前で見てきたから。

そして何よりも、教師と生徒であったという関係は近いようで、一番遠いものだからーーー。 

「そんな………こと、考えたこともなかった」

「………和泉………」

有華は和泉の手をそっと取った。 

「和泉………。 あなたは、優葉さんに信頼できる人と夢を見つける姿を見つけられたらそれで充分だと言われたと言ったわね? 

それが、和泉と優葉さんが櫂君のことを話した時に交わした約束でもあるって」

有華にそう問われ、和泉はゆっくりと頷く。
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