君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

そう有華に問われ、和泉は今一度考えた。


答えはーーーすぐに見つかった。 


(優葉に伝えたかったこと、なんてーーー)

「ひとつしか、無いよ。 ………出会ってからずっとね」

そう言う和泉の声は、柔らかくそして切なさをおびていた。 

その声を聞き、有華は和泉の出した答えが有華と同じだと確信する。 

「………うん。 良かった! じゃあさっさと優葉さんに会いに行って、話し合うこと! いいわね! 
じゃあ、夜更かしはアラサーのお肌に悪いから寝るわね! おやすみ〜」

そう言うと有華はさっさと和泉の部屋を出てしまった。 

和泉はそんな有華のマイペースぶりに脱力する。

「いきなり来て、いきなり去るって、何なわけ………」 

しかし、 何はともあれ優葉ともう一度話し合ってみる決心はついた。 

そしてまた背中を押してくれたのは紛れもない有華だ。 

「………感謝しないといけないね。 有華さん」





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