君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

キスする合間から、こぼれる和泉の誘惑。 

その甘美さに、優葉は瞬く間に吸い寄せられてゆくーーー。


「………ずみ、」


「………ん?」

「和泉っ………」

優葉は、ボーッとする意識を集中させながらそう囁くように言った。 

「………よくできました」

「………んっ………」

和泉は満足げに微笑むと、また優葉にキスをした。

「………好き、優葉」

「っ………」

「好きだよ………」

そう言って、和泉は優葉を優しく抱き寄せた。

「しばらくこのままでいよう。 というか、今日はもうずっと一緒にいて? ………幸せすぎてアンタを離したくない」

「っ、和泉っ………」

「ね? ………お願い」

和泉はそう言うと、優葉に唇を寄せる。

優葉もその想いが嬉しく応えたく思い、和泉に絡める腕の力が強くなり、唇を受け入れようとする。

このどこまでも、あまやかで幸せな時が続くよう二人は心から願ったーーーが。 






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