君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

そう言うと、有華はまた優葉に微笑んだ。

「はい………!」

今までよりも、信頼を寄せられている笑みのように思え、優葉は嬉しくなり満面の笑顔で返事をした。

「ふふっ、じゃあ2人とも冷めないうちに早くリビングに来るのよ〜」

有華はそう言い、和泉の部屋を出て行った。

「和泉、私たちも早く下に降りよーーーっ?」

瞬間、優葉は和泉に強く抱きしめられる。

「い、和泉?」

「………った」

「えっ?」

「今までよりも………もっと、もっと優葉を大切したいって思った。 ………本当、ズルい女」

「和泉………っ」

「………でも、悪くない」

「………っ」

「………優葉が好きすぎて、全然悪くない」

そう言い、和泉は優葉に甘く微笑むと唇を重ねた。

「っ、私も………大切にする。 大好きな和泉のことをずっと………」

和泉のキスを受けながら、優葉は目の前の和泉だけを見つめようと。

ーーー和泉と、愛し合い幸せになりたいと。

そう心から思ったーーー。


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