君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「そ、それにさっきは………私も」
「?」
「い、和泉にとても触れたかったっていうかっ………」
優葉は、そう言うと顔をみるみるうちに赤くそめ俯いた。
「なっ………」
そんな優葉を見、和泉も顔を同じく染める。
(不意打ちでそんな嬉しいこと言うのは反則でしょ………!)
「なになに!? 二人とも顔を赤く染めて可愛い〜!そっか、そっか! 分かった! 和泉は優葉ちゃんのことをと〜っても大切にしてるのね?」
「は、はいっ」
「良かった良かった。 ………本当にありがとう、優葉ちゃん。 ちゃんと和泉の気持ちを分かって、受け取ってくれて。
和泉の従姉妹として、姉として本当に安心したわ」
そう言うと、有華は優しくそして優雅な笑みを浮かべた。
それを見、優葉は有華がどんなに和泉を家族として大切にしているのか分かった。
「………優葉ちゃん。これからも和泉のことをよろしく頼むわね」