君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
そう言い、和泉は優葉の手を更に強く握りしめた。
その手の温かさと、優葉を見つめる優しい眼差しに優葉の胸もドクンと高まる。
ーーー本当に、和泉のことが心から好きだと感じる。
「うん、私も………和泉と沢山これから思い出作りたい。今日の花火大会はその大事な日の一つだね」
「そう言う事。 はしゃぎすぎて転ばないでよ?」
「なっ、転ばないよ!」
「本当? 大分不安なんだけど? 優葉はセミではしゃぐ大学生だしね?」
「もう! 和泉はうるさいんだから!」
「ハハっ」
ーーーそう言いながら、ホテルロビーを歩む2人は気が付かなかった。
「ねぇ、さっき見たような気がしたんだけど!」
「? ーーー見た?見たって何を?」
「橘 李人みたいな超イケメン! サングラスかけてたからよく分からなかったけど、もしかしてここに泊まってるのかな?」
「えー! うそうそ!橘 李人!? それ本人ならめっちゃ会いたいんだけどー!」
他の宿泊客がそのような噂を立てていたことに。