君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
ーーーーー

「………お客さん?注文どうします?お客さん?」

「………え?」

「だから、わたあめ!注文どうします?」

店主の声で初めて李人は、自分がわたあめ屋の屋台に立っていることに気がついた。

「あぁ………結構でーーー」

「すみません!コイツ、仕事で相当疲れてるみたいで……おじさん、一個わたあめね!」

すると背後から聞き覚えのある声がした。

「………怜さん? どうしてここに」

「………斉木さんに頼まれたんだよ。李人が相当疲れてるようだから、見守ってくれってな。てか、こんな人混みの中で長く突っ立ってたらいくら変装したって橘 李人だってバレるぞ。早く来い」

そう言うと怜は、半端強引に李人の腕を引っ張ると、その場を離れた。






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