君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

やがて李人と怜は、花火が打ち上がる反対側の河川の土手にたどり着いた。

「よし、ここなら人も少ないだろ」

「………ご心配おかけしてすみません」

「いや、俺は問題ない。お前が大問題なんだよ、李人!
そんなにしょぼくれた顔するなよ、主役が! ………なあ、李人。お前がそんな顔をしてしまうと演技や作品にも少なからず影響はでるぞ。

俺はそんなのはごめんだな。正々堂々とお前とは仕事で勝負したいんだ。今のところムカつくくらいお前が完勝してるけどな。

今回も主役だとはな〜、で、俺は二番手か。次は絶対に負かしてやる」

「………怜さん」

「だから………話せよ、李人。今お前の胸につっかえてる事全て」

そう言う怜は、言葉こそぶっきらぼうだが本気で李人を心配しているようだった。

「まあ、おおかた想像はついてるけどさ。………その、お前の従姉妹の名前はーーー」

「………優葉」

「………ん?」

「ーーー優葉………、 俺の従姉妹で………一番好きな女です」

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