君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
怜は、瀬名 和泉という名に聞き覚えがあった。
「夏祭りの時の………」
「………え?」
李人は、その怜の呟きを聞き逃さなかった。
「夏祭り………?何の話ですか?」
「え、いや、お前が特に気にする事じゃーーー」
怜は、慌てて弁解しようとするが、良い言い訳が思いつかない。
「良いから………話してください」
「李人………」
まるで射るような目で怜を見つめる李人に対し、怜はこれ以上の誤魔化しは効かないと悟った。
「分かった………、話そう。李人………お前も勘付いているだろう。 優葉さんはーーー、その瀬名 和泉という男と付き合っている」
「………ッ!!」
「………夏祭りの時、たまたま彼女を見かけた。お前の事が頭をよぎって、思わず声をかけた。そしたら、隣には瀬名 和泉がいた。………直接彼女から聞いたんだ。彼が………恋人だと………」
ーーー李人は、その怜の告白を聞いた瞬間頭が真っ白になった。