君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「お前は、優葉さんに嘘をついた。もちろん、俳優を続けるために事務所の指示があったと思うが………本当は違うだろ? 優葉さんをマスコミやSNSの誹謗中傷から守るため………本意ではないことを言ったんだろう。お前はそれを後悔しているんだ。だから………いつまでも、彼女を忘れられない」
その怜の言葉はまるで、刃のように次々と李人の心に突き刺さった。
ーーーあの日、優葉をいらないと言ったこと。
ーーーこんなにも好きなのに、手放してしまったこと。
ーーーそのせいで………優葉を深く傷つけてしまったこと。
その全てを………李人は、深く深く後悔していた。
「そう………だよ。だけど、俺は、優葉の従兄弟だ………!従兄弟で、俳優である以上俺は優葉をこの手で守ることも、愛することもできない………」
優葉の従兄弟であることも、俳優であることも、あまりに極端だ。
極端でーーー歪んでいる。
だから………何もできないまま、優葉を手放した。
自分の気持ちも、優葉の気持ちも、全て暗い闇に投げ捨てた。