クールな御曹司の一途な独占欲
その後土田社長との面談は一時間ほどで終わりとなった。
話し続けようと思えばいくらでも続けられただろうけど、こちらの役員会議の時間が迫っていたのだ。
早く終わってくれるのならありがたい。
もう牧田さんと目を合わせたくない。
「それじゃあ、お父さんにもよろしくね、次もまた勝つからって言っといて」
この土田社長の言葉に、本部長はボーっとしていたのか何の話だか分からない様子だったため、私は小声でそっと「ゴルフの話です」囁いた。
「そうですね、次は僕も是非」
「うん、楽しみにしてるよ!」
エントランスを出ていくまで、二人並んで確実に見送った。
二人の姿が見えなくなって数秒したあとで、本部長はなにも言わずにくるりと向きを変えると、さっさとエレベーターに乗り込んだ。
私も慌ててそれに続く。
サッと本部長室のフロアのボタンを押して、背後に立っている本部長をちらりと確認した。
「・・・なに?」
「い、いえ」
なんだろう、怒ってる?
眼差しが冷たい。
「ど、どうでしたか土田社長とのお話は」
「うん。面白い人だったよ。あとちょっぴりセクハラオヤジだね」
どの口が言ってるんだ、とも思ったけど、愉快な冗談に私もクスリと笑ってしまった。