クールな御曹司の一途な独占欲
彼の気持ちを考えると心が抉られるようで、本当に私はなんて酷いことをしてしまったんだろうと自分への悔しさばかりが込み上げてきた。
ずっと私のことをただ好きでいてくれただけなのに、私の過去の恋愛が彼を傷つけて良い理由になんかならないはずだった。
─『本部長には関係ないことです。別に私の恋人でも何でもないんですから』─
─『・・・・・・ゴメン、そうだよね。僕には関係ないことだった』─
私のバカ。
あのときどんなに本部長を傷つけてしまったのか、今になって気づくなんて。
本部長にあんな顔をさせて────・・・
「本部長!!」
ガチャン!と大きな音を立てて開けた扉から勢いよく本部長室に入ると、その扉は狂暴な勢いで折り返し、またバタン!大きな音を立てて戻ってきた。
その衝撃で、中で本部長席に座っていた本部長の体も、ビクンと揺れた。
「・・・こ、香坂さん。どうしたのそんな怖い顔で。ご用事お疲れ様」
いつも通りだ。
でも私だけがいつも通りだと思っていただけで、きっと色々なことを飲み込んで、私にそれを見せなかっただけだったんだ。
「香坂さん?」
「・・・本部長ぉ・・・」
「えっ、どうしたの?」