クールな御曹司の一途な独占欲
想いを伝えた瞬間に、本部長の体が火がついたように熱くなったのを全身で感じた。
ドクン、ドクン、とものすごい大きな鼓動も胸元に打ち付けられている。
私の心臓も同じくらいに鳴りやまない。
「・・香坂さん、好きって・・・」
「今までずっと、ごめんなさい。私も本部長のことが好きだったのに、もし付き合って本部長が変わってしまったら、って怖くて・・・」
やっと本部長も少しずつ抱き締め返してくれて、やがてあの日の玄関先のような力強い抱擁をしてくれた。
本部長室は静かだった。
たまに扉の外の廊下を歩く役員たちの声が聴こえてきたけれど、彼らは扉の内側で私たちが抱き合っているなどとは思わないだろう。
私と本部長だけの空間だった。
今までもここにはずっと二人きりだったのに、私がずっと逃げていたから。
やっと、二人きり。
「・・・本気にするよ?」
本部長の声は震えていた。
「はい。本気です」
「もう嘘だって言われても、今度こそ無理だよ?」
「嘘じゃありません」
目の前の綺麗な唇に、今度は私から口づけた。
ちゅ、と控えめな音がしたけれど、私たちには待ち遠しい瞬間だった。
「本部長が好きです」