クールな御曹司の一途な独占欲
「いやぁ、でもやっぱり松島さんは仕事のできる子だよね。受付嬢にすごく向いてる」
書類をあらかた拾い終わってそれをデスクに置き直した本部長は、私の隣に座った。
彼が松島さんを誉めるから私はまたムッとした。
「仲良いですもんね、松島さんと」
「彼女は味方につけておくとなかなか働いてくれる人だよ。・・・今回も最高のタイミングでキミに秘密をバラしてくれたみたいだし」
「え?」
「だって松島さん、僕の本命がキミだって知ってるはずだよ。話してあるから」
「えっ・・・えええ!?そんな風には見えませんでしたよ?あの子何も知らないって顔で聞いてきたのに・・・信じられないっ・・・」
「デショ?僕はこう見えても、部下の目利きには自信があるんだよ」
松島さんにしてやられたことは悔しいけど、結果的に本部長に素直になれたから、確かにめでたしめでたしだ。
彼の毒のない笑顔を一番近くで見ながら、私も笑った。
「それは本部長が、前の会社で築いてきたものですね。良かったですね、こちらでも活きているんですよ。これからもっとたくさんの部下ができますけど、本部長はきっと信頼されて、皆を引っ張っていくことができると思います。私にできることなら、なんでもしますから」
本部長は初めて見せたときのような柔らかい表情で、私の肩を優しく抱いてくれた。
「僕も、キミのためなら何でもするよ。ハルカ」
─END─


