クールな御曹司の一途な独占欲
───仕事をサボって没頭していたせいで、デスクの上で息を切らせる二人の周りには手付かずの書類が散らばっていた。
本部長が私をデスクに押し倒したときに散乱したものだ。
私はまだ少しだるさの残る体をどうにか起こして、その書類を拾おうと手を伸ばした。
すると本部長がその手を捕まえてソファーへと誘導してくれる。
「休んでて」
「は、はい・・・すみません」
さて、この優しいアナタはいつまでもつのかな?
と意地悪く考えた後で、本部長も私をどれほど甘やかしてくれるんだろうと期待してしまう。
「・・・それにしても、どうして急に好きだって言ってくれたの?あんなに頑なだったのに」
私に冷たいお茶を持たせた後、本部長はゆっくりと美しい所作で書類を拾いながら、そう聞いてきた。
「松島さんに聞いたんです。・・・彼女と本部長が二人であのバーに行ったことがあるって聞いて、私すごく嫉妬してしまいました。それで本部長にも冷たい言葉を言ってしまって。でもその後で、本部長はずっと本命の女性の誕生日のためにサプライズを用意していたって、バーに行ったのもその相談のためだって彼女から聞かされて・・・」
「・・・自分のことだって思った?」
「そ、そりゃタイミングを見ればそれしかないと・・・・え、え、違うんですか?」
「ハハ、そうだよ」
「か、からかわないで下さいよっ」
「お返しだよ、今までの」
なんて甘いお返し。
私のしたことはこんなものではないはずなのに・・・
私は笑顔でいてくれる本部長がギュッと愛しくなった。