ハニー♡トースト


「朔弥さん!」


この会場にあまり似合わない、可愛くて若い声。


「舞さん」


朔弥の笑顔の先にいた女の子に、私の目は釘付けになる。


艶やかな黒髪に、大きな瞳。赤いドレスが似合う、とてつもなく綺麗な女の子。


きっと、私や朔弥と同い年。


会場中の目が、二人に集まる。


この人が、朔弥のフィアンセなんだ。


わかる。わかってしまう。


だって、あまりにもお似合いだから。

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