君の瞳にわたしが映っても(完)

「嘘つき。」

修二は低くつぶやくと、なぞるようにわたしのはだけたシャツから見える首筋を撫でた。


「やっ!見ないでっ…!」


わたしは見られたくない一心でうつ伏せになろうとするが、男の力に敵うはずもなく、すぐに阻止された。


どんどんと涙が溢れてくる。


昔の記憶と今日の気持ち悪い感触が蘇り、震えがどんどんと増していく。

「やだ、やだ、やだ、やだっ…」

パニックになって、ただひたすらいやだを連呼する。

「玲っ…!」

そんな時、修二が強く私を抱きしめた。

「俺がいる。俺がいる…」
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