【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。



……彼方は、当日は接客しなくちゃいけなくて、きっと体力勝負になるだろう。


それに比べ、私の仕事は裏方の準備だけだ。


彼方には当日分の体力を残してもらっておくとして、ここは私が頑張らないと!


「大丈夫だって! これ出してくるだけだから!」

「で、も……っ」

「すぐに戻ってくると思うから、心配しなくても……あ、もしかして今日の打ち合わせとかで疲れちゃった? なら、先に帰っててもいいよ?」

「……それは、大丈夫。疲れてはないから」

「そっか! じゃあ待っててね!」


私が頑張らないと。

彼方のために、頑張らないと。


< 210 / 416 >

この作品をシェア

pagetop