【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
……彼方は、当日は接客しなくちゃいけなくて、きっと体力勝負になるだろう。
それに比べ、私の仕事は裏方の準備だけだ。
彼方には当日分の体力を残してもらっておくとして、ここは私が頑張らないと!
「大丈夫だって! これ出してくるだけだから!」
「で、も……っ」
「すぐに戻ってくると思うから、心配しなくても……あ、もしかして今日の打ち合わせとかで疲れちゃった? なら、先に帰っててもいいよ?」
「……それは、大丈夫。疲れてはないから」
「そっか! じゃあ待っててね!」
私が頑張らないと。
彼方のために、頑張らないと。