【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「俺も、柚月に告白しようか悩んだときは自分自身と向き合って、それで決心がついたから」
「そう、なんだ……」
今まで、自分自身と向き合おうなんて考えたことなかった。
だって、なにもない私と向き合うのは、苦痛だったから。
でも今なら……私のことをちゃんと認めてもらえた、今なら。
「ありがとう彼方。ちゃんと、自分と向き合ってみる」
「うん……でも、辛いときは無理しないで。こうやっていつでも、抱き締めるから」
「ん……分かった」
温かくて、彼方の匂いに包まれてて凄く心地がいい。
頭を撫でてくれる彼方の手があまりにも優しくて、そのまま私は、彼方に身を預けた。
たくさん泣いたからか、文化祭の準備のせいか……どっと疲れが押し寄せてきて、一気に眠気が私を襲う。
「そろそろ、寝れそう?」
「んー……うん……寝れ、そう」
ゆっくりとまぶたを閉じる。
その時、おでこにふにっと、なんだかやわらかな感触が押し付けられた。
「おやすみ、柚月」
そうして私は、眠りについたのだった。