【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「……──き、柚月……柚月、起きて」
「……んんっ」
どこからか聞こえてくる、私の名前を呼ぶ声。
うっすらと目を開けると、もう外は明るくなっていて……
「おはよ、柚月」
「んん……おはよ、彼方」
「寝癖ついてる、可愛い」
いつの間にか起きて制服に着替えている彼方が、ふにゃりとした笑顔を見せて、私の寝癖をつっつく。
「ふぁ、寝癖、治してくる」
「うん、行ってらっしゃい。朝ごはんもうできてるから、いつでもおいでって」
「朝ごはんまで……申し訳ないです」
まだ寝惚けた頭でカバンからタオルを取り出し、洗面所を借りて顔を洗う。
その後、トーストと目玉焼きの朝ごはんをいただいて、
さてお母さんが持ってきたこのお泊まりセットをどうしようか、お母さんさすがにもう帰ってるかな~と連絡しようとした時、彼方の家のチャイムが鳴った。
「ごめんね一色ちゃん! 柚月のこと頼んじゃって」
「良いのよ別に、こういう時はお互い様ってね」
玄関からそんな声が聞こえ、私は慌てて顔を出す。
そこにはやっぱり私のお母さんがいて……
「お母さん!!」
「あら柚月、元気そうでなにより!」
「元気そうでなによりじゃないよ! あのパジャマどういうこと!? もっとこう、マシなのが……!!」