【完】無気力な幼馴染みがどうやら本気を出したみたいです。
「これはこれは一色くん。本当に宜しいのですか?」
「はい、大丈夫です」
「彼方!?」
まさかの登場に驚きが隠せない。
何で彼方が……教室でみんなに囲まれてたのに……。
「重いので気をつけて下さいね。では、こちらは第一実習室の隣にある用具室までお願いします。鍵は開いてると思いますので、中に適当に置いてて下さい」
「っと、重た……っ」
「重たいって言ったじゃないですか。まあ一色くんは男の子だから大丈夫ですね」
大きな段ボールを手渡され少しだけふらつく彼方。
そんなに重たい段ボールを、今まで涼しい顔して運んでたんだ先生……。