こっち向いて笑って、先輩!
「そーいうこと、よくサラッと言えるのな」
こちらを見ずにタコさんウインナーをお箸で持った如月先輩がそういう。
「サ、サラッとなんかじゃありません!常に、先輩への言葉には全部気持ちがこもってます!サラッとじゃなくてもっとこう、ドスン!って感じです!」
「意味がわからない」
「そもそも、先輩が言ったんですよ!思ってることちゃんと正直に話なって!だから、私、ちゃんと伝えるって決めたんです!」
「でも、桃ちゃん、和那にはずっとそうやってきてるでしょ?入学式の時から」
「あっ……」
そうだ。言われてみればそうだ。私が先輩に常に想いを伝えてることなんて日常茶飯事で、今に始まったことじゃない。
「あっ、て、桃……」
「来原!」
みっちゃんが私に呆れて笑っていると、どこからか名前を呼ばれた。