こっち向いて笑って、先輩!
「おっそい」
っ?!
嗅いだことのある柔軟剤の香りがふわっとして、ゆっくり上を見上げると。
「ひぇ?!き、如月先輩?!なんでこんなところに!!」
体育館裏を出て、校舎からグラウンドまでの道を歩いていると、そこには、大好きな如月先輩がいるではありませんか。
「来原があんまり遅いから……」
「え、心配して迎えに来てくれたんですか?」
「違う」
うっ、即答すぎだよ先輩。
「流星、2人きりになりたいだろうし」
っ?!
やっぱり何だかんだ優しくて、友達思いの人なんだな。この人を好きなことが私の唯一の自慢だ。
「みっちゃんツンデレなところあるから。多分、野村先輩といるのあれで結構楽しんじゃないかって思います!2人が付き合うのも時間の問題ですかね!」
「────来原」
「へっ?」