こっち向いて笑って、先輩!


「なるほどね。でもまだ本当にどうなったのかは聞けてないんだろ。だったらちゃんと告白すれば」


「……今更って思われるかも。散々振っておいて、やっぱり好きになりましたって、それってどうなのって。自分でもわからないうちに、すげー好きになってたみたい。無意識に来原のこと探してて、目で追ってて。誰かのものになるかもしれないって思ったら、無性にイライラして」


頭をわしゃわしゃとかきながら「ダサい」と呟く。


「ダサくていいじゃんか」


いつものチャラついた感じとは違う、流星の低くて真剣な声。


「俺はずっと、和那は桃ちゃんと一緒になってほしいなって思ってたよ。桃ちゃんといる時の和那、すげーいい顔してるもん」


流星の始めて聞いた気持ちに、内心すごくびっくりした。流星はただ、来原にいちいち絡んでいくのは、友達の浅田さんに近づく口実ができるからだと。


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