私と結婚してください。




ご飯も終わり、一時部屋に戻る。
……そんなときも凰成はちゃんと車イスを押してくれるわけだけど

放課後のことをかなり根に持ってる私は


「支度できたら呼べよ」


「はいはい」


部屋に戻って早々、歯ブラシ片手に使えるようになったスマホを取り出して、勝手にライングループを作成。
メンバーはもちろん高梨椎依、西島めぐみ、速水秀一。

速水はどっちでもいいんだけど…まぁ昨日のお礼もちゃんと言えてないしな。



とりあえずまだ朝の暇な時間だからか?招待したらすぐに全員入室。早くて助かるよ。


『今日放課後暇な人~』


それだけ送り、歯磨きを終わらせて鞄をもって凰成の部屋へと出た。
呼べよ、何て言われてたけど松葉杖に慣れたかったし。


「呼べって言ったろ」


「呼ぶ必要はなかった」


あんま遅くなると凰成に怪しまれるからね。
スマホ使ってるとこなんて見られたらまたいつロックかけられるかわかんないし。


「もう行けんの?」


「うん、行ける。
教室までは松葉杖で行くから」


「はぁ?車イス乗ってけよ」


「だってあの椅子床に固定されてるじゃん。
なら車イスが邪魔になるし、そもそも遠くもないしエレベーターも使えるんだからなんの問題もありませんけど。」


「……あ、そ」


ま、あの椅子のことを考えたら車イスはなしだよな。
机も椅子も床にくっついてるから。



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