私と結婚してください。



「━━━で、ここはこうなるから…」


「あー!そっかそっか、わかった!」


「ね?こう考えれば簡単でしょ?」


「うん!
竜司くんすっごいわかりやすい!

あとちょっとだよ~!」


「頑張ろうね」


竜司くんはなんかとにかく優しくて、教え方も上手で、私のミスも理解してくれて、私の間違いをひとつずつ正していってくれるから

どうして違うのか
どうしてこうなるのか

ちゃんと理解できて、本当にわかる。


次の問題やると、『あ、これはこうなのか』と自分で出来るくらい、本当に理解できてる。

自分でも実感するくらいに。


「お茶持ってきたよ~」


そこに、お母さんが4人分の紅茶を持って登場。
二人しかいないんだけどね。


「あ、ありがと。
そこ置いといて~」


「うん。
あれ、めぐちゃんと凰成くんは?」


「外でバスケ。」


「へぇ、そっか。
なんかこうやって見ると、希依と竜司くんお似合いね~」


「はっ!?」


すんごいにこやかな顔して、すごい変なこと言い出したよ、この母は!!


「そうですか?」


「えぇ!
凰成くんもかっこいいけど、お母さんは竜司くんの方がいいなっ」


……なんなんだ、その語尾にハートマークがつきそうな感じ。
しかもお母さんのタイプとかどうでもいいわ……


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