私と結婚してください。



「でーも!
結局凰成がそんな希依ちゃんを好きになったんだから、別にそれでいいじゃん。
周りの女たちがあーだこーだ言ったところで、選ぶのは凰成じゃん。
それでよくないの?」

「…昨日凰成にも言ったけど、凰成の周りの女の人って、みんなきれいでしょ?」


私のその言葉に、竜司君の顔は静止した。
…どうせ、確かに…とか思ってんでしょ?全く。


「…とりあえず、毎週末玲子来るってさ」

「え、本当!?
よし、玲子さんと頑張るしかないな!!」

「は!?毎週末来んの!?
え、じゃあ俺とのデートは!?」

「さぁ?毎週末来るって言いだしたのは玲子だけど」

「うわまじかよ最悪!!
希依ちゃんのバカ!!」

「うるさいよ伊織!!」

「なんでいきなり呼び捨てなんだよ!!」

「…少しは静かに食べましょう。
食事中ですよ」


結局、いつも通り頼くんからストップがかかって、この話は終わった。
とりあえず。


食事も終わり、くだらない話のせいで遅くなったから急いで支度をして、教室へと向かった。

そしてホームルーム後、担任に呼び出された。


「音大の件だけどな
これまでにコンクールとかで賞獲ったことあったらそれ全部教えてほしいんだけど」

「え、全部?」

「そう。
願書提出の時にそういうのも必要になるんだよ。
悪いけど、急ぎで頼むな」


…全部か。
けっこうあるぞー、これ。

これでも私、うまかったんだから!!


「希依、先生なんだって?」

「あー、コンクールで賞獲ってたら全部教えてくれって。
だから今日にでも家に一回帰ろうかなって」

「そ。
なら今日はできそうもないな、あれ」

「あ、うん。
ごめん」


はぁ…整理するのめんどくさいなぁ。
賞状全部ファイリングしてたっけかな…?


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