私と結婚してください。
「希依、そろそろ行くぞ」
「あ、うん」
私は着替えしやすいように前にボタンがある服に着替え、歯磨きも済ませてから部屋を出た。
ドレスや靴は凰成んちが管理してくれて、これから車に乗せてきてくれるみたいだから私はバッグにハンカチとティッシュ、スマホ、凰成からもらったPHSを入れ、身軽な格好で部屋を出た。
凰成も着替えは自宅でするみたいで、お財布とスマホだけ持って部屋を出た。
「まずはエステからな」
「あ、はい」
「ちなみに玲子も行くから玲子んち寄ってからな」
「あ、玲子さんもいるの?やったね」
「そのあとは別だけどな。
俺はその間用があるから一旦家戻ってるから」
「え、迎えは来る?」
「当たり前だろ。そのあと美容院だから、エステでしっかり休んで来いよ」
「はーい」
用事か。家に用事って何なんだろ。
…もしかして、成績見せに行くとか…ないか。
凰成はそんなん見せないわ。
テストも安定の学年1位でしたし。
ま、成績は私と連帯責任なのでじゃっかん悪いけど。
でもきっと、そんなことあの親は気にしない。
テストの点さえ見ればオッケーだろ。
…ってか気にされたら困る。
お前が足引っ張ってんなってことになってしまう…
姫の分際で…
数学とか、相変わらずの悲惨さだったし。
まぁ赤点がなかっただけよかったって感じでしょ!
一学期の期末は赤点だったし…補習も課題も山だったし…
それがないだけ本当まし。
「そういえば、玲子さんと付き合ってた頃は周りからの嫉妬ってなかったの?」
「さぁ?俺そういうの気にしねぇし」
「少しは気にしてあげて」